「手軽に、だけど高音質で音楽が聴きたい」
音楽好きな人なら、誰しも考える事ではないかなと思います。
高音質で聴くにはそれなりに投資が必要で、それこそオーディオ沼にハマってしまうと湯水の様にお金が無くなっていくのも事実。。。
手軽に、高音質はできない物なのか?
それを実現できる製品が「Astell&Kern」から発売されます。
それが
「PEE51 AK USB-C Dual DAC Amplifier Cable」
※Astell&Kern 商品ページより引用
そう、モバイル USB DACです。
これは、スマホなどのType-c端子に接続するだけで、手軽に高音質な音楽を聴けるようになる製品。
お値段もお手頃で気軽に音質アップが図れるので、初心者の方にもおすすめが出来ます。
一体どんな製品に仕上がっているのか。
今回は、公開されている仕様を元に記事にまとめてみたいと思います。
仕様について
まずは仕様について纏めてみました。
同じカテゴリになる、昨年発売された「iBasso DC03」と比較してみようと思います。
仕様差異がある所を赤太文字で表しました。
違いに関して、下記で述べていきたいと思います。
比較結果
搭載されているDACが違う
両者ともCirrus Logic社製のDACを使用しておりますが、型番が異なります。
「PEE51」⇒ Cirrus Logic社製 CS43198
「DC03」⇒ Cirrus Logic社製 CS43131
何が違うのか。
それは「ヘッドフォンアンプ」の有り無しです。
「CS43131」にはチップ内に「ヘッドフォンアンプ」が組み込まれており、「CS43198」には「ヘッドフォンアンプ」が組み込まれておりません。
DACチップ内にアンプが組み込まれる事で機器の小型化を実現できますが、アンプは音を作る上ではかなり重要な機器の一つでもあるので、音質面では不利になる事も考えられます。
「Astell&Kern PEE51」はアンプが組み込まれていない「CS43198」を選択し、独自のアンプを搭載する事で
・高音質化
・高出力化
が実現させたと言う事。
価格が「iBasso DC03」と比べ倍になったのも、「CS43198」を選び「アンプを搭載」した事が影響している事が考えられます。
「CS43198」と「独自のアンプ」の組み合わせ、音質にどう影響しているのか、非常に興味をそそりますね。
小型ながら強力な出力と高S/N、低歪化
CS43198デュアルDACを、独立したアナログアンプとペアにすることで、真のオーディオパフォーマンスを提供できるように設計。Astell&Kernならではの優れたS/N比と低歪化、更に2Vrms(無負荷)の出力レベルで高インピーダンスのヘッドホンをドライブできる高出力の両立を実現しています。歪みのない、アーティストが意図した通りのライブ感や暖かくクリアなサウンドを提供します。
「S/N比」や「THD+N」、「出力インピーダンス」は「iBasso DC03」の方が良い?
音に関係する数値として、「S/N比」「THD+N」「出力インピーダンス」が有りますが、こちらすべての数値において「iBasso DC03」の方が優っている傾向にあります。
これはちょっと驚きました。
数値的には優っているのですが、この差が私のような気軽に音楽を楽しむ人が聴き分ける事が出来る差なのかははっきり言って分からないような気もします。。。(苦笑)
そういった意味でも、早く視聴してみたいなぁと改めて感じました。
「S/N比」とは
通信理論ないし情報理論あるいは電子工学などで扱われる値で、信号 (signal) と雑音 (noise) の比である。
SN比が高ければ伝送における雑音の影響が小さく、SN比が小さければ影響が大きい。SN比が大きいことをSN比がよい、小さいことを悪いとも言う。
「THD+D」とは
「全高調波歪+ノイズ」の事。
全高調波歪の値が小さいほど歪みが小さいことを表し、オーディオアンプやD-Aコンバータなどの様々な電子機器や電子部品の性能を表すために使われる。
「出力インピーダンス」とは
出力インピーダンスは、回路の出力端子が持っている抵抗値のことです。
電池の内部抵抗(回路内部の本当の出力に直列に付いている抵抗)のような物です。一般的には、出力インピーダンスが低い回路を設計すると良いと言われています。
例えば、出力インピーダンスを電池の内部抵抗と考えると、出力先の入力インピーダンスが低くなると、内部抵抗による電圧降下で出力電圧が下がってしまいます。
(電池でなく信号源で考えると出力信号のレベルが低下してしまう)
よって、内部抵抗(出力インピーダンス)が小さいほど電圧降下は起きにくいため、良いことになります。
サイズは少し大きめ
「iBasso DC03」の方は「USB端子部分・ケーブル部分・本体部分」の長さしか仕様が展開されていないので長さで比較すると、「iBasso DC03」は105mm、「Astell&Kern PEE51」は130mmと一回り程大きい筐体になりそうです。
また重量も、「iBasso DC03」は11g、「Astell&Kern PEE51」は25gと倍の重さになっています。
持ち運ぶ点で言うと、25gという重さはあまり気にはならないかもしれませんが、「iBasso DC03」を持ってられる方で「Astell&Kern PEE51」を見て触ってみると、「大きい」と思われるかもしれませんね。
最後に
今日は、Astell&Kern から発売予定のUSB DAC 「PEE51」に関して記事をまとめてみました。
「気軽に高音質」という点では、今回ご紹介した 「PEE51」を含め、「モバイル USB DAC」はかなりおススメ出来る製品かなと思います。
その理由としては、
「お値段がお手頃で購入しやすい」
「USB Type-Cの端子をいつも使っているスマートフォンに接続するだけで気軽にバージョンアップが出来る」
という点。
いきなりDAPは抵抗が有るという方は「モバイル USB DAC」から初めて見て、もう一つ上を目指す(専用DAPを購入してより良い音で聴く)というのも手かなとい思います。
無理なく自分の好きな音楽を聴く環境を作るのが本当に大事ですからね。
もし今回の記事を読まれて気になられた方は、是非購入検討の一台に入れてもらえれば幸いです。