今週、米クアルコムが、モバイルデバイス向けの新たなオーディオ技術を発表しました。
それが、
「Qualcomm Snapdragon Sound」
Snapdragonと見れば、Android端末をお持ちの方は良く目にするかと思いますが、そうスマートホン等のモバイル端末用SoC。
今回の技術は、Snapdragon 8シリーズのプラットフォームに、ヘッドセット・イヤホン向けBluetoothオーディオSoC、クアルコムの持つ様々な音声技術を詰め込んだものになります。
※Qualcomm Snapdragon Sound Press Kitから引用
一体どんな技術なのか。
クアルコムの紹介ページを見て、気になったポイントを3つご紹介したいと思います。
読んで頂ければ幸いです。
Qualcomm Snapdragon Soundの詳細ページを確認したい場合は、SNAPDRAGON SOUND How sound should sound™.をクリック!
気になるポイント その1
※Qualcomm Snapdragon Sound Press Kitから引用
ワイヤレス接続時の音楽再生で「24bit / 96kHz」のハイレゾに対応している事。
また、モバイル端末から直接音楽を聴く場合は最大「32bit / 384kHz」となりDSDも対応と「Blutooth」でも「有線」でも「高音質」で音楽を聴く事が出来る様になっているとの事。
これは、Bluetooth用オーディオコーデック「Qualcomm aptX Adaptive」や、専用DAC「Qualcomm Aqstic DAC」が「Qualcomm Snapdragon Sound」の中に含まれていることにより実現が出来る事だと感じます。
「Qualcomm Snapdragon Sound」がスマートフォンに搭載されれば、後付けのDACモジュールは不要になるかもですね。。。それくらいの影響度は有りそうです。
Bluetoothで音楽を聴く場合は対応端末が必要になりますが、現在「Xiaomi」と「オーディオテクニカ」が対応端末を開発中と言う事で、今後どんどん対応製品を開発・発売するメーカーが増えていくかと思うので楽しみな限りです。
クアルコムの技術紹介ページには、違いを聴ける内容が有るので、ご確認を。
SNAPDRAGON SOUND How sound should sound™.
※「High-resolution sound makes your favorite music even better.」の章の「Hear the difference.」にて音の違いが聴け、「See the difference.」では、音の違いに関して説明が有ります。
気になるポイント その2
※Qualcomm Snapdragon Sound Press Kitから引用
「Qualcomm Snapdragon Sound」に対応している機種と接続した場合、超低遅延を謳っています。
Buletoothのレイテンシ(遅延)に関しては89ミリ秒と言う事で、主要な競合他社と比べ45%遅延が少ないと言う事。
89ミリ秒が超低遅延なのか?
数値だけ見たら、1000ミリ秒が1秒なので、1秒以下(0.089秒)だから低遅延じゃないの??と思います。
ここで「1秒あたり60フレームのゲーム」の場合で考えた場合、1フレームの時間が0.017秒(1/60 = 約0.017)となり、今回の遅延が89ミリ秒(0.089)となると、約5フレーム(0.089/0.017 = 約5)の遅延となるので、謳い文句にある「超低遅延」は果たしてそうなのか???と思ってしまいますね。。。
RPGなどのゲームの場合は気にならないかもしれませんが、「音ゲー」や「FPS」は結構気になるかもしれません。
気になるポイント その3
※Qualcomm Snapdragon Sound Press Kitから引用
通話音声がかなりクリアに聴こえる様になるとの事。
Crystal clear voice quality.
Snapdragon Sound is designed to deliver super wideband 32kHz voice quality for richer, clearer calls with greater intelligibility than standard Bluetooth. Snapdragon Sound utilizes aptX Voice to help significantly improve the sound quality when using Bluetooth accessories to make voice calls. With Snapdragon Sound, background sounds are diminished, resulting in a better user experience, even in noisy environments like call centers and other enterprise applications.※クアルコムのSnapdragon Sound詳細ページSNAPDRAGON SOUND How sound should sound™.から引用
クアルコムのSnapdragon Sound詳細ページには、
「Snapdragon Sound is designed to deliver super wideband 32kHz voice quality for richer, clearer calls with greater intelligibility than standard Bluetooth.
標準のBluetoothよりも明瞭度が高く、より豊かでクリアな通話を実現する超広帯域32kHz音声品質を提供するように設計されています。」
と記載があり、対応端末を用いた場合かなりクリアな音質で音声通話が出来る様になっているようです。
これは、良く音声通話をされる方にとっては良い内容なのではと思いました。
SNAPDRAGON SOUND How sound should sound™.
※「Crystal clear voice quality.」の章の「Hear the difference.」にて音の違いが聴け、「See the difference.」では、音の違いに関して説明が有ります。
最後に
今回は、クアルコムのモバイルデバイス向けオーディオ技術
「Qualcomm Snapdragon Sound」
に関して、気になるポイントをまとめてみました。
こういった技術の登場で、マルチメディア機器であるスマートフォンでも手軽に良い音が聴けるようになるので、ユーザーとしてはかなり喜ばしい事かなと感じます。
これからの技術で、対応製品もかなり限られていますが、今後開発するメーカーも増えるでしょうし、近い将来音楽マーケットを賑わすものになるのではと感じる技術だと思います。
皆様も、「Qualcomm Snapdragon Sound」の今後を注視していってみてはいかがでしょうか。